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新卒採用ノウハウ5. 選考プロセスはどう設計すべきか?設計フローと重要ポイントについて解説

選考プロセス設計とは

選考プロセス設計とは、求める人物像で設定した要素を「評価項目」に落とし込み、その評価項目を見極めることができる「選考手法」を決定して、「選考手法の順番」を組み立てることです。

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策定した「求める人物像」を選抜するために選考プロセスを設計します。
選考プロセス設計は、大きく3つの策定フローに分けることができます。

選考プロセス設計の策定フロー

  • 評価項目の選定
  • 選考手法の決定
  • 選考手法の順番の組み立て

1. 評価項目の選定

まずは、「求める人物像」を「評価項目」に落とし込み、それぞれの「評価項目」の定義を言語化します。言語化しなければ、関連者の方がそれぞれの捉え方をして、目線が統一されない恐れがあります。

そして、「評価項目」を『能力』、『志向』、『性格』、『意欲・情緒』などのカテゴリーに分類します。分類することで、カテゴリー毎の偏りなどを予め把握することができます。(偏っていること自体は問題ありませんが、意図せず偏っている場合は改めて評価項目を見直す必要があります。)

更に、それぞれの評価項目をMUST条件(必須の項目)なのか、WANT条件(必須ではないが、あれば評価したい項目)なのか、優先順位をつけておくと、その後の策定が円滑に進みます。

以下の表に、評価項目の設定例を記載しましたので、ご参考ください。

評価項目の設定例

求める人物像(例)多様な人々とともに、 目標に向けて協力できる

評価項目 定義の言語化 カテゴリー MUST/WANT
発信力 自分の意見をわかりやすく伝える力 能力 MUST
傾聴力 相手の意見を丁寧に聞く力 能力 WANT
柔軟性 意見の違いや立場の違いを理解する力 性格 WANT
情況把握力 自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力 能力 MUST
規律性 社会のルールや人との約束を守る力 性格 WANT
ストレス コントロール力 ストレスの発生源に対応する力 意欲・情緒 MUST

2. 選考手法の決定

次に、選定した「評価項目」をどの「選考手法」で見極めることができるか検討します。
検討にあたり様々な選考手法の特徴を理解し、自社の評価項目に応じて最適な選考手法と組み合わせます。
代表的な選考手法の特徴は、以下の通りです。

代表的な選考手法の特徴

選考タイプ 選考タイプの特徴 選考手法 選考手法の特徴
非対面選考 学生と接することなく選考を行うため、選考時間に縛られず、多くの学生を一斉に見極めることが比較的容易。 一方で、選考時に本人確認を行わなければ、厳密に学生本人能力として見極めることは難しい。 エントリー シート 自社で独自に記入項目を設定できるので、学生全員を横並びで評価することができる。
学力テスト 業者のテストを利用すれば。就職マーケットにおけるレベル感を知ることができる。自社作成の場合、特定の知見なども確認することもできる。
性格検査 一般的には、検査ロジックに根拠がある業者のテストを利用する。 業者によりその特徴が異なるので、自社の趣旨に合ったものを選択する必要がある。
論文審査 文章力や物事への関心を確認することができるが、評価方法に基準が設けにくく、評価者によって属人的になる可能性がある。
対面選考 学生を直接的に観察することができるので、本人が醸し出す雰囲気や挙動も合わせて確認することができる。 一方で、そういった学生の雰囲気により評価誤差も生じやすい。 個人面接 個別対応ができるので、深掘質問が容易。 一方で、圧迫的な印象を与えやすいので、注意が必要。
集団面接 他の学生と比較して評価することが容易。 一方で、個別事情を聞き出すことは難しい。
プレゼン 一定時間内で、一対多に対する説明能力や表現力を確認できる。
グループ ディス カッション 協働時の行動特性を、 他の学生と比較しながら評価することができる。
ディベート 論理思考力を確認することが容易。但し、ディベートに慣れていない学生が多いので、中傷が出ない様、進行の配慮が必要。

また、評価項目と選考手法の組み合わせ例は以下の通りです。

評価項目と選考手法の組み合わせ例

エントリーシート 適性試験 グループディスカッション 集団面接 個人面接
志望意欲
基礎能力
ストレス耐性
向上心
論理的思考力
チームワーク
リーダーシップ
傾聴力
発信力
職務適性
事業適性

3. 選考手法の順番の組み立て

最後に、選考手法の『順番の組み立て』を検討します。

組み立てにあたっては、各選考ステップにおける合否の決済者や選考官のリソース(人数や時間)を考慮しながら、選考全体の効率と効果を合わせて検討していきます。

一般的には、初期選考では非対面選考やグループ選考で多人数を評価し、最終選考では個人面接などで個別に深く見極めることが多いですが、効率よりも優秀な学生を見逃さない効果を優先して、初期選考から個人面接などを行うケースもあります。

企業によって、そのスタンスはケース・バイ・ケースなので、自社にとって優先させるべきことを明確にして、最適な選考手法の順番を組み立てていきましょう。

ここがポイント

選考プロセスを設計する際には、競合他社や学生の動向などの採用マーケットを知っておかなければなりません。例えば、選考プロセスが長すぎると、内定出しのタイミングを逃し、競合他社に優秀な学生を奪われる可能性が高まります。また、選考プロセスが短すぎると、学生にとって『自分のどこが評価されたのだろう?』と学生に評価の不信感を与えかねません。選考手法についても、競合他社と異なる場合は、良くも悪くも学生の印象も競合他社とは違ったものとなるでしょう。

採用マーケットについては、国や地域、ターゲット(男女、文理)、募集要項(総合職、職種別)などによって異なるため、その知見がない場合は、経験ある外部業者などから情報収集してみてください。

採用専門の業者に関する詳細はこちらをご覧ください。
>> おすすめ採用代行(RPO)会社11社を徹底比較|導入すべきケースや選定ポイントも解説

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